
更新日:2025-03-12
EMSにはさまざまな種類があり、家庭用と業務用では特長や効果が異なります。
整骨院やエステでも人気の業務用EMSには、どのような効果やメリットがあるのでしょうか?
この記事では、業務用EMSの効果や家庭用EMSとの違いについて詳しく解説します。
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1.EMSとは
EMSとは
- 筋力トレーニングのような効果が期待できる機器の総称
- 出力や周波数、その他の刺激条件を変化させられる
- 使用する人にとって適切な条件で使用することができるトレーニングマシン
- 自力でのトレーニングでは鍛えることが難しいインナーマッスルにアプローチできる
筋肉は電流が流れると収縮し、電流が止まると弛緩する性質を持っています。
この性質を利用して、電気信号によって筋肉を動かし、筋力トレーニングのような効果が期待できる機器の総称のことを「EMS」と指します。
具体的には、Electrical(電気的)Muscle(筋肉)Stimulation(刺激)の頭文字をとった言葉です。
EMSの特長
EMSの電気刺激は、出力や周波数、その他の刺激条件を変化させられるため、使用する人にとって適切な条件で使用することができ、高い効果が得られます。
また、アウターマッスルだけでなく、自力でのトレーニングでは鍛えることが難しいインナーマッスルにもアプローチできるのが特長です。
2.業務用EMSの効果
業務用EMSの効果
- 神経の促通
- 筋収縮運動による血流促進
- 関節可動域の拡大
- 凝り固まった筋肉をほぐす
- たるんだ筋肉の引き締め
① 神経の促通
人は本来、脳からの電気信号によって筋肉を動かしますが、加齢や運動不足により、運動神経の反応が鈍くなり、筋肉を意識的に動かしにくくなることがあります。
例えば、高齢者が脚を上げているつもりでも十分に上がらず、段差でつまずいてしまうのも、この運動神経の鈍化が原因の一つです。
EMSは、脳の電気信号と同様の作用を持ち、運動神経に直接刺激を与えて筋肉を動かすことができます。
これにより、自分の意思とは関係なく筋肉を収縮させることが可能になります。
神経の促通には高頻度の運動が重要
神経の促通(神経と筋肉の連携強化)には、負荷の強さではなく、動かす回数が重要です。
EMSは、自発的な運動よりも高頻度で電気刺激を与えられるため、神経の伝達をスムーズにし、筋肉を意識的に使えるように促します。
神経の促通をさせることで、動員される筋繊維の割合が増え、筋出力が向上するため、現在の筋力を最大限活かすことができ、結果として筋力アップにもつながります。
この特性を活かし、リハビリにもEMSが活用されています。
② 血流促進
EMSの電気刺激によって筋肉が微細に収縮し、その動きが血流を促進します。
血流が良くなることで、酸素や栄養素が効率よく供給されると同時に、老廃物の排出もスムーズになります。
これにより、筋肉の柔軟性が向上し、こわばりや疲労の軽減にもつながります。
また、血流の改善は冷えやむくみの予防、回復力の向上にも効果が期待できるため、EMSはトレーニングだけでなく、コンディショニングやリカバリー目的でも活用されています。
③ 関節可動域の拡大
業務用EMSは、トレーニングと同時に筋肉をほぐすことが可能です。
電気刺激による筋収縮と弛緩を繰り返すことで、硬くこわばった筋肉が柔軟性のある動きやすい筋肉へと変化し、関節の可動域が広がります。
特に体幹部にEMSを使用する際は、前屈・後屈・側屈の動きやすさを比較してみると、その効果を実感しやすくなります。
さらに、五十肩・四十肩といった症状にも有効です。
肩甲骨周りのインナーマッスルを刺激することで筋肉の柔軟性が向上し、肩関節の可動域が広がるため、肩の可動制限や違和感の改善が期待できます。
④ 筋肉の引き締め
業務用EMSを活用することで、筋肉の引き締めによるサイズダウンが期待できます。
筋肉は使わないと衰え、たるんでしまいますが、適切に鍛えることで筋肉がピンと張る状態となり、引き締まった状態へと変化します。
EMSは、低負荷・高回数の筋肉運動を可能にするため、ボディービルダーのような過度な筋肥大は起こりにくく、自然なシェイプアップが可能です。
特に、くびれ作りやヒップアップなど、女性らしいプロポーションを目指す方には最適です。
また、EMSはインナーマッスルにも効果的にアプローチできるため、姿勢の改善や基礎代謝アップにもつながり、健康的で引き締まった体作りをサポートします。
3.業務用EMSはどのくらいの期間やればいい?
業務用EMSは家庭用EMSと違い高出力のため、1回でも効果を実感できる人もいます。
ただ、1回だけでは持続力が低いので、ある程度の期間継続することでEMSの効果をしっかり実感できるようになります。
業務用EMS 期間ごとの効果
業務用EMSの効果:1か月目
- お腹回りが引き締まってくる
- 姿勢が楽になってくる
業務用EMSの効果:2か月目
- 体が温かくなってくる
- 体が動きやすくなり、活動代謝が上がってくる
業務用EMSの効果:3か月目
- 神経促通され、筋力を発揮しやすくなる
- 体幹の安定性がかなり増してくる
4.市販EMSと業務用EMSの違い
市販EMSと業務用EMSの違い
- 皮膚抵抗
- 通電の深さ
- 筋収縮
① 皮膚抵抗
市販のEMS機器の多くは、TV通販やECサイトでよく見かける「低周波」タイプです。
低周波EMSは比較的安価ですが、皮膚の抵抗を受けやすいため、ピリピリとした痛みを感じやすいのが特徴です。
一方、業務用EMSは「中周波」や「高周波」のものが主流です。
これらの周波数帯は、皮膚の抵抗が少なく、深部まで電気が届くため、ピリピリとした痛みが出にくいというメリットがあります。
② 通電の深さ
周波数帯によって、通電の深さも変わります。表層の筋肉(アウターマッスル)への刺激には、市販のEMSで使用されている低周波でも十分です。しかし、深層に隠れている筋肉(インナーマッスル)への刺激は届きません。
したがって、本格的なインナーマッスルトレーニング目的とする場合は、業務用EMSが適しています。
- 低周波→数mm
- 中周波→約3㎝
- 高周波→約15㎝
③ 筋収縮
市販のEMSは、筋収縮の動きが一定であるものが多く、長時間・高頻度・高強度で使用すると筋肉が硬くなりやすい傾向があります。
これは、長時間同じ姿勢でいると肩こりが起こるのと同じで、筋肉が収縮しきった状態を記憶してしまうためです。
一方、業務用EMSは、筋収縮のパターンがランダムに変化するものが多く、筋肉の柔軟性を維持しやすいのが特徴です。筋肉が硬くなりにくいだけでなく、血流の促進や関節の可動域向上にも役立ちます。
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→家庭用EMSと業務用EMSの違い【家庭用のEMSは効果あるの?】5.EMSを使用する上でよくある勘違い
「EMSによる筋収縮回数=自身での腹筋回数」ではない
EMSでの筋トレと、自分で行う腹筋運動は「狙う筋肉」と「運動の方法」が異なります。
- 腹筋運動:外側の筋肉(アウターマッスル)を大きく収縮させる運動。
- EMS:高周波を使い、深い筋肉(インナーマッスル)を細かく収縮させる運動。
そのため、同じ回数でも鍛えられる筋肉が違うので、両者は別物として考える必要があります。
「レベルが高い=筋肉が強いわけではない」
EMSのレベルが高いからといって、必ずしも筋肉が強いわけではありません。電気の流れやすさは、以下の要因で変わります。
- 脂肪の厚さ:脂肪が多いと電気が流れにくく、レベルを上げないと筋肉が反応しにくい。
- 運動習慣:普段から運動している人は、低いレベルでも筋肉が反応しやすい。
- 神経の状態:神経が衰えていると、反応が鈍くなることもある。
そのため、レベル設定だけでなく、実際に体にどれだけ電気(mA)が流れているかを確認することが大切です。
6.まとめ
整骨院やエステで使用されている業務用のEMSは、中周波や高周波の周波数帯のものが多く、皮膚刺激を抑えながらも深部の筋肉までアプローチできるのが特長です。
本格的な筋力強化や効率的に効果を得たいとする場合は、業務用EMSの方が適しています。
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コアレライボは低周波から高周波までの幅広い周波数を組み合わせたEMS波形に、ハイボルテージを加えた業務用EMSです。「皮膚刺激の軽減」「筋収縮力の強化」「収縮範囲の拡大」が強化されたことで、従来のEMSでは物足りなくなっているお客様もご満足いただける仕上がりとなりました。
EMSトレーニングとしての活用はもちろん、ハイボルテージを利用して治療補助やリラクゼーションにもお使いいただけます。

監修:コアラボ編集部
この記事は、整骨院・サロン向けのトレーニング機器を販売する株式会社モン・スターズのコアラボ編集部が監修しており、わかりやすく役に立つ記事を目指しています。