更新日:2024-05-29
筋トレを行うと分泌される代表的なホルモンは「成長ホルモン」「テストステロン」「ノルアドレナリン」「ドーパミン」「セロトニン」の5つがあります。
その中でも「成長ホルモン」は体内で唯一、筋肉量を増やすことができるホルモンであり、筋トレによって分泌を増やすことができます。
成長ホルモンは子どもの成長に必要なホルモンというイメージが強いですが、別名「若返りホルモン」と呼ばれ、骨や筋肉を強くするほか、脂肪分解、毛髪の発育、肌表面の再生を活発にする、認知症予防などの効果が期待できます。
成長ホルモンの役割や効果、成長ホルモンを効果的に増やす筋トレ方法をご紹介します。
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1.筋トレで分泌される「成長ホルモン」とは
成長ホルモン(GH:Growth Hormone)は、脳下垂体と呼ばれる内分泌器官から分泌される重要なホルモンの一つで、体の成長や代謝に重要な役割を果たしています。
成長ホルモンの分泌は、睡眠中や運動後など、特定の時期や条件で増加することが知られており、若年層に多く分泌されることが知られています。
成長ホルモンは年齢とともに分泌量が低下してしまいますが、筋トレを行うことで分泌量を増やすことが可能と言われています。
成長ホルモンの不足は、成長障害や代謝異常などの健康問題を引き起こす可能性があります。
2.成長ホルモンの主な役割と効果
名前のとおり「成長」という名前がついていますが、成長ホルモンは小児の成長のためだけに働くものではありません。
生涯にわたって、代謝調節に関与し、免疫機能、認知機能にも作用を持つことが分かってきています。
成長ホルモンの主な効果
- 体の成長促進
- たんぱく質の合成促進
- 脂肪代謝の調整
- 骨密度の増加
- 血糖調整
- 免疫機能の強化
成長ホルモンの主な効果
体の成長促進
成長ホルモンは、特に子供と青年期の発育に重要です。骨や軟骨の成長を促進し、成長ホルモンの分泌が活発な時期には、身長の伸びが最も速くなります。
成長期以降でも、成長ホルモンは組織の修復や再生をサポートし、全体的な組織の健康を維持します。
たんぱく質の合成促進
成長ホルモンは、たんぱく質の合成を刺激し、細胞や組織の構築や修復に寄与します。
これは筋肉の成長や組織の強化に関与しています。
脂肪代謝の調整
成長ホルモンは、脂肪分解を促進し、脂肪をエネルギー源として利用を増やします。脂肪の蓄積を抑える・燃焼を促進させる効果があります。
骨密度の増加
成長ホルモンは、骨形成を促進し、骨密度の増加に寄与します。
これは骨の健康をサポートし、骨折のリスクを低減させる効果があります。
血糖調節
成長ホルモンは、インスリンと相互作用して血糖濃度を調節します。肝臓での糖新生を促進し、血糖値を維持させる効果があります。
免疫機能の強化
成長ホルモンは免疫機能を向上させ、抵抗力を強化します。
これにより、感染症や疾患に対する免疫機能が強化されます。
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→毛細血管を増やすトレーニング法やメリットとは?3.成長ホルモンはいつがピーク?
成長ホルモンの分泌は思春期前の値を100%とすると、思春期後期で多くなり、200%と2倍ほどになります。
30歳を過ぎると成長ホルモンの分泌量は次第に減少していき、30~40代では50%、60歳では30%ほどになります。
成長ホルモンの減少は老化と関連づけられることがあり、関節の柔軟性の低下や筋肉量の減少など、年齢に伴う身体の変化に影響を与えている可能性があります。
画像引用:成長ホルモンとは│pfizar
4.成長ホルモンが減少するとどうなる?
成長ホルモンが減少すると起こる症状
- 筋肉量の減少
- 骨密度の低下
- 体脂肪の増加
- 疲労や気力の減退
- 免疫機能の低下
- 皮膚の老化
成長ホルモンが減少すると起こる症状
筋肉量の減少
成長ホルモンの減少により、筋肉量が減少し筋力が低下する可能性があります。
骨密度の低下
成長ホルモンの減少により、骨密度が低下し骨折のリスクが増加する可能性があります。
体脂肪の増加
成長ホルモンの減少により、脂肪蓄積が増加し、体重・体形管理が難しくなる可能性があります。
疲労や気力の減退
成長ホルモンの減少により、強い疲労、うつ状態、認知能低下などが起こりやすくなる可能性があります。
免疫機能の低下
成長ホルモンの減少により、免疫機能が弱まり、感染症に対する抵抗力が低下する可能性があります。
皮膚の老化
成長ホルモンの減少により、皮膚の弾力性が低下し、しわやたるみが増加する可能性があります。
成長ホルモンの減少は、筋肉量の減少(運動機能の低下)、脂肪の蓄積、骨密度の減少、疲労感、意欲低下、認知症などと関係していると考えられています。
参考:成長ホルモン 症状について│nordicareAGHD
5.成長ホルモンの分泌を高める効果的な筋トレ方法とは
成長ホルモンの分泌を高める効果的な筋トレ
- 高強度のトレーニング
- 短いインターバルのトレーニング
- 大筋力トレーニング
- 十分な休息と睡眠
- 栄養の適切な摂取
- 継続的な挑戦
成長ホルモンの分泌を高める効果的な筋トレ
高強度のトレーニング
高強度のトレーニングや重量挙げは、成長ホルモンの分泌を刺激することが知られています。
最大筋力の70~75%強度(かなり高強度)に設定したウェイトトレーニングを10回3セット程度行うか、1動作を5~6秒かけて行う自体重スロートレーニングなどがおすすめです。
短いインターバルのトレーニング
短いインターバルで高強度のトレーニングを行うことも、成長ホルモンの分泌を促進する効果があります。
大筋力トレーニング
大きな筋肉グループを対象としたトレーニングを行うことで、成長ホルモンの分泌を増加させることが知られています。
特に下半身の大きな筋肉群(大腿四頭筋)を鍛えることより効果的です。
十分な休息と睡眠
適切な休息と睡眠は、成長ホルモンの分泌に重要な影響を与えます。
十分な睡眠を確保し、トレーニングと休息をバランスよく行うことが大切です。
栄養の適切な摂取
適切な栄養は成長ホルモンの分泌にも影響を与えます。
特にトレーニング後にたんぱく質を摂取することは、成長ホルモンの合成をサポートします。
継続的な挑戦
成長ホルモンの分泌を促進するには、継続的なトレーニングが必要です。
同じトレーニングを続けるのではなく、定期的にトレーニング内容や強度を変更し、変化を加えることが大切です。
成長ホルモンの分泌を活性化させる
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BOOSTERで血流を制限した状態で筋収縮を促す運動動作を行うことで、エネルギー消費による化学反応の副産物として大量の乳酸が発生し、血液中に流れてきます。
自重スクワットと加圧スクワットを比較すると、20倍も多く加圧スクワットの方が成長ホルモン分泌されます。
高強度のトレーニングなどが難しい場合、30~60分程度のウォーキングやジョギング、EMSトレーニングでも成長ホルモン分泌は促進されます。
成長ホルモンを分泌させて効率的にダイエット!
成長ホルモンの脂肪分解作用は運動後4~5時間程度継続します。(アフターバーンエフェクト(運動後脂肪燃焼効果))
高強度トレーニングを行ったのちに軽いジョギングなどの有酸素運動で分解された脂肪を燃焼させるようにすると、より効率的なダイエット効果が期待できます。
6.まとめ
今回は成長ホルモンの役割や効果、成長ホルモンを効果的に増やす筋トレ方法をご紹介しました。
成長ホルモンというと、成長期に必要なホルモンと思ってしまいがちですが、生涯必要で、私たちの心身に重要な影響を与えるホルモンだということが分かりました。
成長ホルモンは何もしなければ年齢とともに減ってしまいます。
なので、日々の運動習慣が大切になってくるのですね。
監修:コアラボ編集部
この記事は、整骨院・サロン向けのトレーニング機器を販売する株式会社モン・スターズのコアラボ編集部が監修しており、わかりやすく役に立つ記事を目指しています。